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次世代燃料の開発に向けて(第5回)ICAO (国際民間航空機機関②)

2021.03.11

次世代燃料の開発に向けて(第4回)はこちら

 

ICAOでは代替航空燃料(SAF:Sustainable Aviation Fuel)の活用によりCO2削減に向けた取り組みを進めている。

国際規格で認められた製造方法で生産されたSAFは、既存の航空機・物流インフラ(製品タンカー・タンクローリー・空港タンク・給油車両など)を改造することなく、従来の化石燃料由来のジェット燃料と同じように使用が可能となった。

製鉄所や製油所などの排ガスから製造されたエタノールを原料とするもの、廃食油・動植物油脂などのバイオ原料から製造されたSAFを欧州で調達し輸入して使用し、原料の上流から最終消費までのライフサイクルアセスメント(LCA)でのCO2削減効果を念頭に入れている。

国立研究開発法人 新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)は、2030年頃のSAF社会実装を目指した「バイオジェット燃料生産技術開発事業(2017~2024)」プロジェクト(*1)を進行させていて、2020年政府が策定した「2050年 カーボンニュートラルに伴うグリーン成長戦略」(*2)とも連携を図りながら、SAF製造とサプライチェーン構築に取り組んでいる。

将来的には水素燃料の使用や電気推進も視野に入れている。

*1) 木くずを原料としたガス化・FT合成技術によるSAF、微細藻類の安定培養を経て収穫した藻油によるSAF製造ならびにサプライチェーンモデルの構築。
https://www.nedo.go.jp/activities/ZZJP_100127.html

*2) 内閣府 2050年 カーボンニュートラルに伴うグリーン成長戦略 https://www.cas.go.jp/jp/seisaku/seicho/seichosenryakukaigi/dai6/siryou1.pdf https://www.cas.go.jp/jp/seisaku/seicho/seichosenryakukaigi/dai6/siryou2.pdf

本稿は(一財)運輸政策研究所主催シンポジウム 2021年3月9日の内容にもとづく。 https://www.jttri.or.jp/events/2021/symposium210309.html

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